岡山県北部の真庭市にある国指定重要文化財の歴史的建築物である旧遷喬尋常小学校(きゅうせんきょうじんじょうしょうがっこう)に見学に行ってきたので紹介します。
JR久世駅から歩いて行けて無料で観光できるので、青春18切符の旅にもお勧めです。
目次
旧遷喬尋常小学校とは
旧と名のついているとおり、現在の遷喬小学校は、真庭市立遷喬小学校として少し北のほうにあります。
この旧校舎は1907年(明治40年)から1990年(平成2年)まで使われていたものであり、役目を終えてからその建物の歴史的価値を見出されて1999年(平成11年)に国指定重要文化財となりました。
100年以上前に建築された上に保存状態が非常に良いという点が素晴らしいところです。
当時の町予算の約3倍もの巨額の費用を投じて建てられており、設計は江川三郎八という当時の岡山県で多くの公共建築を手がけた方が担当。
現在は一般開放されていて開館時間内であれば無料で見学できます。
遷喬という名前は、中国の古典、詩経の一説からとっており、ウグイスが深山の暗い谷間から飛び立ち、高い木に移ることを例えて、学問に励み立身出世するという意味である、とのこと。
尋常小学校というのは戦前の呼び方で、現在の小学校とほぼ同じと考えて良いと思います。
アクセス方法
住所:〒719-3214 岡山県真庭市鍋屋17-1
(久世エスパスセンターとほぼ同じ場所)
電車だとJR姫新線久世駅から徒歩10分程度、車だと大きめの無料駐車場があるのでそこに停められます。
JR久世駅から比較的近いので青春18切符での旅の途中に寄ってみるのもいいですね。
車で行っても大体は駐車場が空いているので停められるし、もし駐車場が空いてなかったら近くにあるショッピングセンター、マルイアクティに停めてから歩いてくるのもいいと思います。
見学の流れ
入り口のところで靴をスリッパに履き替えるとスタッフの方が声をかけてきて少しお話をしました。
校舎内の見学は無料で順路に沿ってご自身で見ていってください、とのこと。
ちなみにスリッパのところに草履が混ざっているので勇気がある方は草履で見学もいいかもしれないですね。
建物内では順路にしたがって見学してきます。
最初の部屋は資料室で旧遷喬尋常小学校についての説明や昔の写真や道具が見えます。
その中でも大正時代の子供達の机と椅子は必見で、机の上側をパカっと開けるとものが入れられるようになっているのには感動しました。
また、石板という現在のノートのような役割をしていたものも展示されていました。
書いた文字や絵は布で拭いて消して何度も使っていたらしく、その場で覚えるという意識があるのと紙を無駄にしないという点で結構いいシステムだったのではないかと思いました。
僕が学生のときは授業中はノートに写すという作業になってしまっていたかと思います。
大正時代のヤマハのオルガンも展示されています。
その次に江川三郎八コーナーがあり、本建物を設計した建築技師である江川三郎八についての資料が展示されています。
昔行ったことがある、岡山県備前市にある旧閑谷学校も設計されていたことは初めて知りました。
その次には撮影資料が展示されている部屋があり、映画「ALWAYS三丁目の夕日」やドラマ「火垂るの墓」「犬神家の一族」のロケ現場としても使われていたことがわかりました。
木造で作られている廊下や階段は非常に味があります。
2階に上がると、昔懐かしい教室の中をみることができます。
そういえば昔はオルガンが各教室にあったんですよね。
椅子は比較的近代のものだと思いますが、全て木製の机は昔のものなのでしょう。
椅子も机も木製のセット、これは戦前のものでしょう。
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こちらの机と椅子は僕の小学校時代と同じものです。
2階中央には広々とした講堂があり迫力があります。
僕が子供のときは全校集会はグラウンドか体育館でやっていましたが、校舎内にこれだけのスペースがあれば全校集会はここで行われていたのだと思われます。
再び1階に戻ってくると更衣室があります。
この旧遷喬尋常小学校では制服レンタルのサービスがあり、格安の200円で借りて着替えることができるようです。
当時の先生の机はこんな感じだったのでしょうか。
まとめ
地元にある国指定重要文化財であったにも関わらずなかなか行く機会がなかったのですが、今回初めて行ってみて非常に素晴らしい施設で感動しました。
懐かしの昭和の小学校の雰囲気も味わえます。
仲間同士で行けば教室を使ってインスタ映えする写真撮影もできるのでより楽しいと思います。
もし岡山県北部に足を伸ばせる方はぜひ立ち寄ってみてください。
無料で楽しめるという点でも青春18切符を使った節約旅行者にもオススメです。